パリ、パリの人たち

パリのLouis Blancというところにある、

友人のいとこの方のアパルトマンで書いています。

パリは、やはり好きだなとおもいます。

初めて自分の意思で訪れたヨーロッパの都市がパリだったこともあり、

他の都市より少し慣れているだけの話なのですが、

パリには、”ほしいモノ”があるのです。



”ほしいモノ”って、例えば名の知れてないイラストレーターのイラストとか、

名の知れてないクリエーターの手作りポーチとか、

名の知れてない誰かが、「これかわいいでしょ」と仕入れてきた、

ちょっとしたインテリアとか、そういうものです。

でも、たくさんのモノに囲まれて生活することに慣れると、

誰かが心を込めて作った(もしくは選んだ)一点を、

常に探し求めている気がします。



自分がこうしてパリの街を歩いていると、

自分の感性というのは、ある時点(たぶん高島屋に勤めていた頃)から、

パリという街から発信されるものに影響されてきたんだな、

ということがよくわかります。

(日本のバイヤーさんたちは相当パリびいきですね)

その証拠に、他の都市では”ほしいモノ”にほとんど出会わなかったので。




ここ1年くらい、ほぼ物欲がなくなってしまって、

ちょっとさみしい思いをしていましたが、

パリで少し復活してちょっと嬉しいです。

そしてなんとなくですが、パリの人たちは、

生活を彩るいろいろなモノ(食べ物も、服もインテリアも、香水も)に、

わりとポンっとお金を使うのですね。

日本では人がお金を使わなくなったと言われて久しいですが、

パリの人は美意識のためにお金を使っているようです。



とにかく、日本はパリから間違いなく多くの影響を受けているし、

パリも、東京を含めた日本からたくさんのことを吸収しているようです。

そして、20代で訪れた頃よりも、世界は確実に小さくなっている気もします。

ほんとは早く日本に帰りたいです。

そして、新しいお仕事を始めたいです。

でも後少し、残されたこの時間を味わっていたいとおもいます。