疲れがここちよい、生きてる喜び

コンサートをひたすら繰り返す日々の中で、

今年もまた素晴らしいオペラのお仕事に関わらせてもらいました。



先に言っておくと、オペラはどちらかというと苦手です。長いし、ちょっと重い。

でも、チケット一枚が5万円とかするのに、オペラに熱狂する人たちが確かに存在します。

そして、今みたいにテレビやゲームやインターネットがなかった時代、

ずっとずっと昔の人たちが、今より成熟していない社会で生活する中、

歌と演劇で繰り広げられるオペラを観たとき、

そこはものすごく「非日常」で、ものすごく興奮しただろうなと思うのです。



だいぶ前に大阪天満の繁盛亭で落語を聞いたとき、

「面白くなくても笑うのが、落語を楽しむコツ」と教えてもらいました。

笑かしてもらうのを待つんじゃなくて、自分から笑っていく。

そうするうちに、だんだんと楽しくなっていくのだそうです。

オペラを楽しむのも、それとすごく似ています。

自分からその世界に飛び込み、歌詞の意味を理解して、

登場人物の気持ちを想像していると、時代や文化が違うはずなのに、

人間というものの”リアル”にぐぐっと引き寄せられる瞬間があります。

古典芸能を楽しむコツは、能動的にその世界に入っていくことなのかもしれません。



3日間の休日が終わりました。

口唇ヘルペスができて、しっかりと疲れが外に出てきました。

じわじわと疲れが染み出してくるこの感じ、まあまあ好きです。

明日は守山でアンサンブルのお仕事です。



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