いつも、誰かの言葉を求めている気がします。
自分を救ってくれる言葉はもちろんですが、
自分を刺激してくれる言葉や、新しい世界の光を感じさせてくれる言葉も、
ワクワクしながら生きて行くために、私には必要です。
そういう言葉は、本からもらうことが多いです。
「人間にとって成熟とは何か」(曽野綾子著/幻冬舍新書)で、
80才になる著者の方は、いろいろな視点を示してくれています。
彼女が言うには、
「晩年の年寄りは、身体が辛くなって、食欲もなくなって、耳も遠くなる。
その中で、ちょっとした会話がどれだけ大切か、ということが身に染みるようになる。」
というようなことを述べられています。
それを聞いて、うちのおばぁちゃん(鳥取に住む)がこの前言ってたのを思い出しました。
おばぁちゃんは、私の声が聞けるだけで嬉しい、と電話口で言ってくれました。
一瞬、幸せに包まれた気がしました。
おさむさんでさえ、そんなことは言ってくれません。
話のおもしろい人が好かれるし、自分もどこかでそうなりたいと思っていました。
でも、おばぁちゃんにとって、話はおもしろくある必要なんてなかったんですね。
今日の帰り道、阪急電車から降りると、さっそくおばぁちゃんに電話しました。
私の電話に、おばぁちゃんは、ただひたすらに感謝してくれて、
その気持ちをもらい、私はまた幸せに包まれました。
離れて暮らすおばぁちゃんを思い出すことに意味があったんだと、この本が教えてくれました。
- 作者: 曽野綾子
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/07/28
- メディア: 新書
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